トレーニングセットの組み方(1)

今回はMAXを測定できる重量について、トレーニングをどう組むかを書いていきます。

もう一つ、まだMAXが確定できていない初心者がどう練習するかも書いていきます。

 

レーニングのセットの組み方は拘らなければ割と単純です。週に3回以上やるのであれば経験値と慣れの意味合いで変わってきますが、週に1,2回アスリートが補助的に行う分には難しくないと思います。まして、始めた内であるならばむしろ単純な方が身につきやすいと思います。

<メニューの目的と種類>

ウェイトトレーニングは強度と負荷によって効果が変わってきます。大まかに分かると瞬発力•筋力、筋肥大、筋持久力となります。

  • 瞬発力•筋力...高強度
  • 筋肥大...中強度、高負荷
  • 筋持久力...低強度

負荷量は筋肥大メニューで最大になるという意識だけあればいいと思います。

低強度...追い込んだ場合も負荷はそれなりに高いので筋肥大します。ジョギングやランニングと併用すると筋肥大は抑制されるとかどうとかを聞いたことはありますが、そこらへんはよく分からないです。

高強度...一概に高重量とは限らず、それほど重くないものでも素早く動かせば高強度になります。つまり、持つものの重さとそこにかける力が強度を表します。モーメントが関わる場合もあります。

 

まずはメインセットの組み方から書いていきます。

 

<挙上できる最大重量からメニューを作る>

上の3つないし4つを客観的に分けられるメニューの作り方として、最大重量から目的に応じて回数、そして重量を設定するものがあります。今のところ、これがメニューの組み立て方として最もポピュラーで王道だと思います。

http://www.taka-spo.or.jp/healths13.html

上のものを参考にすると、例えば最大重量(=1RM)の80%は通常8回までは挙げられる(=8RM)とされています。(RMとは反復最大回数のことで、1RMは1回挙げるのが限界である重量を指す)

つまり、筋肥大のメニューで追い込む時は、「1RMの80%を8回」が適当になるという訳です。

このサイトでは多少解釈は異なりますが、高重量を扱える種目(ベンチプレス、スクワットなど)については1~3RMは瞬発力、4~7RMは筋力、8~12RMは筋肥大とざっくり覚えておくといいと思います。

 

個人的な話ですが、僕の場合、1RMが得意で高く出る傾向があるので、例えば4回挙げられるとされる1RMの90%の重量では3回までしか挙げることができません。この指標もあくまで参考とするものなので、体質に応じて微妙に変えていく必要があります。

これも個人的な意見ですが、クリーンやスナッチなどのクイックリフトは上の指標が参考になりにくいです。挙上スピードで成否が分かれる特殊な要素があるからかも知れませんが、そもそもクイックリフトは筋肉を追い込む類のものではありません。しっかり挙げられる重量と回数を経験から設定していきましょう。

 

<RM換算からメニューをつくる>

あまり数をこなしていない種目についてはMAX重量がわからないという場合があります。一方で、8回や10回などであればやっていたりします。この場合、8回や10回やっている重量からMAXを推定でき、そこから3回や5回できる重量を導き出すことができます。換算の時は下のサイトの表を使いましょう。

https://fwj.jp/magazine/rm/

もちろん個人差があるので、実際やってみると余裕だったり逆に全然できなかったりします。

なお、MAX重量を測るのが困難な種目についてもRM換算から擬似的にMAXを設定できます。

 

<初心者の場合>

初心者の場合、神経系の発達によりMAX重量は日々増加していきます。ある日5RMだった重量が次のトレーニングで6RM, 7RMになったりすることは珍しくありません。

この場合、そもそもMAXを考慮してセットを組むというやり方は破綻してしまいます。

よって、代わりに別のやり方を行う必要がある訳ですが、余り熟練していないフォームで毎回MAX重量を計ろうとすると怪我のリスクが高くなります。
僕の案としては、5RMないし10RMに挑戦し、規定回数で余裕があれば次の回は少し重量を増やして挑戦する、というのをお勧めします。(例えばスクワット、デッドリフトなら5~10kgずつ、クリーンやベントオーバーロー、ベンチプレスなら2.5~5kgずつ)

これで暫く記録が伸びなければ自分の扱える重量が判明したこととし、そのMAX重量かそれに相当する重量を元にメニューを作る、とすれば良いでしょう。

 

今回はメインセットのやり方を書きました。とは言ってもまだまだ初めてやる人、慣れてない人に向けて即興でメニューを考えられるように書いたのでマニアックな内容は書いていません。

逆に、ここに書いてあることはウェイトトレーニングによるパワーアップにおいては必須であるため、ちゃんと分かっておく必要があります。